2013年9月23日

100回以上の同行でわかった。売れる営業と売れない営業の違い


ここのところ仕事で営業の同行をする機会が増えている。
前職でも嫌というほど様々な営業の同行をしてきたが、改めて新しい職に就き、
新鮮な気持ちで同行してみて、自分なりに考察したことを綴る。


photo credit: Victor1558 via photopin cc



雑談と仕事の話

営業はある意味どれだけうまく会話ができるかが求められる仕事だ。
交渉力や調整力など、会話から求められるスキルは大きい。

その中で、どれだけお客さんと雑談ができるかどうかというのは
ひとつ重要なポイントであると考える。



数字を作れる営業ほど雑談の時間が長く、コミュニケーションがスムーズである。
売上と比例していると言っていい。


人は信頼し、安心している人に対しては心を開き様々な話をする。
営業と顧客の関係が良好で、信頼と安心が感じられる場合に顧客は発注をするようになる。

現代では価格競争が非常に厳しくなり同じ(もしくは同等の)商品でも
安いものがいくらでも見つかる世の中である。
しなしながら(面白いことに)商品自体に何も付加価値はなくても
営業に対しての信頼と安心があるという理由だけで
「このセールスから買いたい」と同じものを高い値段で買うという人はゴマンといるのだ。



このような経験はないだろうか。

大手の電器屋で接客をしてくれた店員が非常に親切だったから
同じものをネットで購入したほうが安い値段で買えると知っているにもかかわらず
その場で「その人から」購入した。



これは、よく考えてみると理にかなっていない行動だ。
しかし人は相手を選び、その人から買うことに価値を見出すことがあるのだ。








ただし、いかにコミュニケーションが上手な営業といえど、
客先に行って雑談だけしていたのでは意味が無い。
営業が上手な人はしっかりと売上につなげる会話を差し込むことができる。

ただの「親切で話しやすい人」ではなく、ちゃんと営業だということを意識させる話ができるのだ。
このバランスが非常に難しくもある。

ある営業の方は九割雑談で一割が仕事の話だと言っていた。
極端に言ってはいるがあながち嘘ではないだろう。


その一割のなかでどれだけ結果につなげる話ができるか。
それは九割の雑談が鍵を握っているのだ。




逆に売れない営業はいきなり本題から入ろうとする。
「最近このような商品が出て」
「社長、儲かっていますか?実は・・・」
などと商売の話からするのだ。

これでは相手に警戒されるばかりだ。

よく知りもしない相手からものを買おうと思う人はいない。
営業は自分という人間を売っていると言い換えてもいいかもしれない。
そのために上手なコミュニケーションが必要なのだ。



先を見据えるか、目先を見るか

2つ目の違いは、「見ている未来」の違いだ。

売れない営業はいつも数字に追われている。

そのため、目先の売上を上げることになって慌てる。
慌てると準備ができていない分弱い立場になりやすい。
顧客に懇願するか、大幅な値引きやサービスの追加など不利な条件になりがちだ。



逆に売れる営業は常に先を見据えている。

半月先の売上や一ヶ月先の見込み、半期の間の数字の波。
それらを見通して仕事をしている人がほとんどだ。


売れる営業にとって、営業活動はどちらかといえば目先の交渉よりも
少し先に見えている売上への種まきが重要になってくる。



種を多く撒いておいた分、収穫の見込みが立てやすく、
もし目標に及ばないことがわかっても、前もって立て直しがしやすくなる。



自責か、他責か

売れない営業と同行していて一番苦痛だったのはこれ。

売れない人に限って、必ず他責的な発言を繰り返す。
もっと単純にネガティブな発言、と言い換えてもいい。

「会社の制度が悪い」
「今はタイミングが悪い」
「商品が良くないから売れない」
「上司が無能だからこんなことになった」
「景気が悪いからその影響をうけてしまう」


身に覚えがある人もいるのではないだろうか。

営業活動をしていれば実際に外的影響を受けることは多々あるかもしれない。
しかしながらそれの捉え方を間違え、
「自分は悪くない」としてしまうとその時点で思考が止まってしまう。




売れる営業はこのような発言はまずしない。

外的要因は素直に受け止め、その上でどうすれば良いかを考えることができるからだ。

「この商品はたしかにここはネガティブなポイントだが、裏を返せばこのようなニーズに会うはずだ。」
「景気が悪い中でも売上を上げている会社はある。ではそれはなぜなのか。どうすれば売上をあげることができるのか」

など、常に物事をプラスの方に持っていく行動を取っていく。





ネガティブな発言は何も生まない。

自分が立ち止まるだけではなく、下手をすれば他人も巻き込み悪いムードを作ってしまう。
そのような人は組織にとって不必要でしかない。当然評価は低いだろう。




諦めたらそこで試合終了ですよ。
って誰かも言ってたっけ。(ちょっと違うか)



これは営業だけの話ではないかもしれない。
すべてのビジネスパーソンに当てはまることとも言える。



営業をしてるのかただやった気になっているのか

これもありがちだが、営業活動を「やった気になっている」営業は多い。

例えば、


  • 目標の電話件数分だけの電話をかけた
  • 今週は合計で◯◯回訪問した
  • 担当のお客様と◯◯回会えた
  • 見積もりを提出することができた


これらはたしかに営業にとって大切な指標にはなる。

しかしながら、営業はプロセスだけではなく結果が重要な職種だ。
プロセスにこだわるあまり、そのこと自体が目的となってしまい、
肝心の売上をつくることができない営業というのはよくいる。
(私自身がかつてまさにこの通りだった。)



しかも、たちの悪いことに、本人は営業をしている気になっているので
自分は「一生懸命やっている」と思い込みがちである。



プロセスではなく結果が大切だということをもう一度認識する必要がある。



自信があり、言い切る力がある

売れる営業は態度や言動にも現れる。

話し方や態度、立ち振舞いなど端々に自信が現れるのだ。
逆に売れない営業は見るからに弱々しく自信が見えない。


言葉もよく聞いていると

  • 「たぶん◯◯」
  • 「◯◯だと思います」
  • 「たしか、◯◯」
  • 「◯◯できると思います」

のようにあやふやで言い切ることができない。


このような態度は必ず対面する顧客にも伝わってしまう。
自信のない営業を見ていると買う方も心配になるのは当然だ。

ここぞと言う時にビシっと言い切れることが営業には必要になってくる。




ただし、多く人は、最初から自信があったり言い切れたりはしない。
たまに最初から得体の知れない自信に溢れている人もいるが、そのようなケースは稀である。

では、どうすれば営業トークに自信がつき言い切ることができるようになってくるか。



その答えはふたつだと私は考える。

「知識」と「経験」だ。





知識があれば人は多くのことを話すことができる。

なんでもいい、想像してみてほしい。
自分の一番好きな映画や音楽や趣味のことを人に尋ねられたら、
おそらくとても長い時間話をすることができるのではないだろうか。
それも胸をはって自信満々に。

それは、そのことについて多くのことを知っているからだ。
知識があればそれだけ自信を持って人に話をすることができるだろう。

逆に言えば、営業は自分の仕事や商品を同じように好きになることも非常に大事なのである。





経験は、相手との会話の中で生きてくる。

何度も繰り返し多くのお客さんと話してきた経験のある営業は、
「この話をすると次にここについて質問される」、とか「お客様が気になる商品のメリットはここ」、などと
どのように会話を展開すれば自分のペースで話をすすめられるかをおのずと知っている。

これは経験を積めば積むほどわかることだ。

人から教わった営業トークも聞いたものをそのまま使うのに最初はぎくしゃくするかもしれない。
だが、何度も繰り返し話しているうちに自分の言葉になっていく。


何度も試行錯誤しながら顧客と繰り返し話すことが結局は営業力の強化につながるのだ。



営業は簡単な仕事ではない。しかし、やりがいのある仕事だと思う。


以上が営業同行を繰り返し私が気づいた営業の差だ。
これら上記はあくまで主観的に考察した結果にすぎない。

営業には様々なスタイルがあってしかるべきだし、その業種や顧客、環境などにより違いも出る。




ただ、それでもやはり、営業にはある程度共通化できる基本的なスキルというものがあると思われる。
一朝一夕で売上があがるわけではないが、意識すれば変えていくことができるはずだ。




  • この記事もオススメです
企業にとっての営業が必要な理由(もしくは営業のメリット)

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営業の魔法―この魔法を手にした者は必ず成功する
こちらの本は営業をしているすべての方に読んでほしいほどオススメです。




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2 件のコメント:

  1. 営業職をしている者です。さくっと見せて頂いただけですが、本質を突いていて、私の考えと近いかなと・・・ 経験からの自論でしょうか?5年の営業経験でここまでよくたどり着いたと感心しきりです。
    私は20年を超えていますが・・・ 上も下も、何言っちゃってるんだよ!と、
    ここ数年はお客様の層での違いで、ギャップを感じ、「日本は豊かな国」「景気」の「気」は「気持ちの気」を実感したりしていたり… 【バランス】【出来る方法を考える】【サンクコストの考え方】まあまあ色々考えますわ

    阿波踊りの文化というか、先人は、上手く表現しますよね。
    仕事は【踊る阿呆】でしょう!プライベートは【見る阿呆】ですが…
    今後も、上っ面だけではない本質を突いたスタイルで発信し続けてください。参考にさせて頂きます。

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    1. コメントありがとうございます。ベテランの大先輩からのコメントをとてもうれしく思います。
      こちらの記事内容は私の経験からの持論です。しかし、同行してみて感じるのと自分で行動するのでは全く別物ですね。営業をしているとなかなかうまくいかないことも山ほどあります。

      匿名さんの営業に対するスタンスや考え方も興味深く思います。内容は異なるかもしれませんが、「バランス」については私もよく考えたりします。

      最近営業活動の頻度が再度高くなってきていますので、また思うことがあれば新たに記事を書きたいと思います。引き続きよろしくお願い致します。

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